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前回、石原さとみさんの最新ヘアスタイルのオーダー方法についてご紹介させていただきましたが、今回は、美容師さん向けに更に掘り下げた細かい部分について解説していきたいと思います。
美容師さん向けとは言っても、一般の方がご覧になってもいろいろなキーワードや失敗されないための予備知識としても活用いただける内容となっておりますので、ぜひ最後までお読みいただきたいと思います。
石原さとみの新ヘアスタイルオーダー時のカット方法とは?
では早速、石原さとみさんの2018年秋の新ヘアスタイルをオーダーされた場合のカット方法を解説していきたいと思います。
ちなみに今回、解説させていただくヘアスタイルがこちら↓↓
石原さとみちゃん最強すぎます!!♡
また美しさがアップデートされてる!! pic.twitter.com/bT0vTnR0VW— saaaaaaa! (@po2yo3) 2018年10月26日
引用元 twitter.com
まぁ、それなりにスタイリストとしてご活躍されている美容師さんなら画像を見ていただいたら、なんとなくカット方法もおわかりかと思います。
美容師用語で言えば、鎖骨下の『ロングボブ』というヘアスタイルですね。
『ロングボブ』といえば、ベーシックカットでもある『ボブスタイル』の長さを出したバージョンですが、昨今のトレンドで言えば『切りっぱなしボブ』というカテゴリーに入る『ロングボブ』ですので、多少施術方法が異なります。
おわかりかと思いますが…『切りっぱなしボブ』と言っても、本当に『切りっぱなし』にしてしまったら当然のことながらクレームになってしまうので、気をつけてくださいね笑
では、どこが『切りっぱなし』なのかというと、もちろん毛先です。その毛先が、ブラントカットで切ったとしても、ある程度のまとまりが出るようにカットされた状態のことを『切りっぱなし』というのです。
ベーシックではなく、お客様仕様の『ボブスタイル』は、通常では毛先をチョップカットやセニング(梳きバサミ)で、ある程度なじませていくと思われます。
反対に、何も処理されていない『ボブスタイル』は、よほどしっかりブローしない限りまとまりのあるヘアスタイルにはなりません。
それはなぜかというと、立体(頭)に対して線(指で挟んで毛束を集めている状態)でカットするからなんですね。立体から集められた毛束は元の位置に戻ると、頭の丸みと反対の曲線を描いた毛先になります。
すると、内側の少しだけ短い毛先に押された表面の毛先は外へと逃げようとします。
外へと逃げた表面の毛先は、ハネとしてまとまりの無いヘアスタイルになってしまうのです。
この状態は、美容師が狙ってしているのではなく「なってしまっている状態」と言えるでしょう。
対処法として「裏毛カット」という技法がありますが、「裏毛カット」は内側の長い部分を切り落とすだけなので、表面は未処理のままになっています。
結局、ブローで内巻きにしないと、まとまらないのはこの為です。
では
いかにしてカットするとこのような失敗が起きないのかというと…
答えは『縦(バイアス)スライス』でワンレングス(ボブスタイル)のカットをするという施術方法です。
ただ、経験者ならおわかりだと思いますが、縦スライスのワンレングスカットは非常に難易度が高いですし、きれいにカットすることは事実上不可能かと思います。
バックセンターからバイアススライスで、アール(曲線を描くように)に引き出し、床と平行にカットする施術方法です。
アールのカット技法については、数年前から主流になっていますが、しっかりと理解して切られている美容師さんが少ないので、これを期に練習してみてください。
失敗しない一番の方法は、ベーシックに忠実になり、しっかりと肘を張ることです。
オンベースのセイムレイヤーから一番下の髪の毛を基準に、一番上の髪の毛が床と平行の位置に来るまで弧を描くようにスライドさせていきます。
すると毛先は、頭の丸みに合わせた曲線の毛先になります。つまり、1パネルの毛先の重なりの真ん中が一番長く、両サイド(内側と外側)が一番短くなります。必然的に「裏毛カット」は必要なくなりますね。
髪の毛と言うのは、トップ(頭頂部)から頭の丸みに沿って下に向かって生えています。そして、短い毛は長い毛を押す性質があり、丸みに沿った髪の毛の毛先は、障害物がない限り丸みの延長へと向かっていく性質があります。
そのことから、少しだけ短くカットされた表面の毛先は、ブローをしなくても内側に入ろうとするんですね。なので、『切りっぱなし』でもまとまりがあるヘアスタイルのなるんです。
話は戻って、今回の石原さとみさんのヘアスタイルもこの技法が使われています。
画像を見ていただいてもわかるように、しっかりと無造作を演出したヘアスタイルです。間違っても
ただのボサボサじゃん!
なんて思わないでください。
ちゃんと計算された施術で作られた『無造作ヘアスタイル』です。あえてボサボサにすることで、ナチュラルな可愛さを演出しているんですね。
次に、すでに大きなトレンドになり、多方面で取り上げられている『シースルーバング』のカット方法です。何よりも「透け感」が大切で、薄すぎず・厚すぎずのボリュームを梳くことで作っています。
薄めの前髪が『シースルーバング』と思っている方がいらっしゃいますが、それは違います。『シースルーバング』は、あくまでも薄すぎない前髪で作ってください。
薄い前髪は、バブル時代を彷彿してしまうので、急に古臭い印象になってしまいます。
厚みや長さの設定が済んだら、毛先はブラントのままで「透け感」を出したい部分から毛先にかけて、セニングシザーやスライドカットでイメージを作っていってください。
間違えやすいのは、毛先からハサミ(セニング)を入れてしまうことです。すると、「透け感」が思ったように出ないで、毛先ばかりが軽くなってしまいます。
ベースカット・前髪カットの両方共が、ベーシックカットに非常に似ていることから簡単に施術してしまう美容師さんは多いと思います。
しかし、なぜ今の時代に「ワンレングス」や「ボブ」ではなく『切りっぱなしボブ』という名称で流行っているのかという部分をしっかりと理解して、お客様に技術の提供をしていきましょう。
新しいことを、自分の持っている知識に当てはめるのではなく、新しいことを「新しいこと」として受け入れられる柔軟な考えがファッションの最先端を生きる美容師さんを作ると思うので、頑張っていきましょう。
石原さとみの新ヘアスタイルオーダー時のセット方法とは?
では次に、石原さとみさんの2018年秋の新スタイルオーダー時のセット方法を解説していきましょう。
前述もした通り、今回のヘアスタイルはかなり「無造作」に作られています。
重要なのは、「無造作」を作っているということです。
特徴的な前髪は、自然な丸みを付けて、少し横に流す感じですね。軽く「束感」と「透け感)をつけているので、バランスが大事です。
では、肝心の「無造作」の作り方ですが、昨今の美容室ではスタイリング仕上げのときに「コテ(カールアイロン)」の使用が一般的になっています。
しかし今回のヘアスタイルでは、コテを使ってしまうと巻きが強くなってしまって「無造作」なイメージが出ません。パーマやブローでも無いのはおわかりですね。
使用するのは「マジックカーラー」です。
まずは、ハード系のブローローションを全体に塗布します。やや湿り気のある状態で、耳上くらいまで32㎜~25㎜のマジックカーラーで外巻きに巻き上げましょう。
ドライヤーで湿り気を完全に飛ばします。このときフルドライ状態になっていないとカールがダレてしまうので、しっかり乾かしましょう。
カーラーオフし、頭皮を擦るイメージでカールをチラします。このときにカールを壊さないようにと
躊躇してしまうと、肝心の「無造作」感が出ないので、思いっきりやってください。
最後に、下からスプレーワックスを塗布し、下から揉み込むようにカール感を調整して完成です。
一番重要なのは、カーラーオフ後のチラし作業です。あくまでも「無造作」がポイントですので、カールが取れてしまうことを恐れずにしっかりチラしましょう。
まとめ
今回、石原さとみさんの2018年秋の新スタイルをオーダーされた時ように美容師さん向けに、カット方法やスタイリング方法についてご紹介しました。
一見簡単であって、実は奥が深く非常に難しいカットがなされていることが理解いただけたと思います。この難しい施術を簡単に行ってしまって、「この美容師さんには無理だった」と信用を無くしてしまう美容師さんも少なくありません。
そうならないためにも、ヘアスタイルの追求はスキがないように熟考していただきたいと思います。
お客様の髪の毛は多種多様です。必ずしも今回ご紹介した施術方法が当てはまらない場合もあるかと思います。
ただ、この記事が全国で活躍する美容師さんの手助け及び参考になればと思います。
今回、記事が長くなってしまったためにヘアカラーのご紹介ができませんでした。
次回の記事で、石原さとみさんの最新ヘアカラーの施術方法をご紹介していきますね。
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